A.溶射の材料はセラミックス・金属・サーメットと多くの種類・材質があり、様々なお客様のニーズにお答えすることができます。
A.メッキは、金属の表面に他の金属を被覆し、耐腐食性や耐磨耗性を高める表面処理です。メッキの方法には電気メッキ・化学メッキなどの種類があります。メッキは薄膜でも緻密な膜を得ることが出来ます。それに対して溶射は、材料を半溶融状態に加熱し母材に衝突させて皮膜を形成するものです。成膜速度が速い点や、溶射できる材料の種類が多い点などが溶射加工のメリットです。
A.溶射は母材を溶かさずに、溶射材だけを溶融状態とするため、それぞれの溶け込みがなく、母材に与える熱影響が小さいのが特長です。また、母材及び溶射材が持つ素材特性も、あまり変化しません。一方の溶接は、母材と溶射材の両方を溶かし接合するため、それぞれの材料が希釈され母材及び溶射材の特性に変化が起こります。予熱・後熱により母材へ熱影響が大きく、歪みが発生する恐れが大きくなります。
A.回転子(S45C Hv230)に、26kgの荷重を加えた溶射皮膜を押し当て、2時間経過した時での重量を比較しました。その結果、高速フレーム溶射法で溶射したタングステンカーバイト溶射皮膜は重量変化が小さく、硬質クロムメッキに比べ、約2~3倍の耐磨耗性能を発揮しました。
A.JISに従い塩水噴霧試験を実施し、防錆効果を確認しております。溶融亜鉛メッキ(500g/m2)が1,000時間で赤錆を発生するのに対して、防錆溶射(Al、Zn、Zn-Al合金)は、6,000時間まで赤錆が発生しません。シリコン、エポキシ樹脂封孔材で封孔することによって、重量変化も見られず、高い耐腐食性を示します。
A.日常ではほとんど目にすることはありません。産業用機械への利用が大半を占めております。製鉄会社・製紙会社の製造現場などで過酷な条件下で使用される機械の一部で溶射が用いられています。また、交換が難しい部品をより長持ちさせるためにもよく使われています。他には、航空機部品関係、橋梁関係(防錆・防食)、火力発電所、ゴミ焼却炉、CDQボイラ、半導体装置部品関係等、さまざまな分野で使用されています。
A.可能です。当社ではΦ3×100L~Φ1,500×8,000Lまで施工することができます。
A.剥がれることはあります。溶射は溶接などと異なり、素材への溶け込みがありません(一部除く)。これにより、母材への影響が少ない反面、密着強度を超えるような負荷の下では、剥がれることがあります。